ホーム > 研修紹介 > 令和2年度 研修概要と実績 > 政策課題研究 研修概要
4 自治体経営研修
政策課題研究
目標 ・研修テーマとして設定された、自治体が直面している重要な政策課題に関する知識の習得を図る。
・各種情報の収集、活用を行い、地域や組織に潜在する課題を発見し、政策として具体化する能力の向上を図る。
・長期間に及ぶ他自治体職員との交流により、人的ネットワークの形成と、危機意識や改革意識の醸成を図る。
向上能力 政策形成、課題発見、情報収集・活用、課題解決、企画・政策立案
対象 原則として在職5年以上の職員で、政策形成能力が必要とされる職員
研修日程 8/28(金)、 9/18(金)、10/ 2(金)、10/22(木)、 日数 8日
11/ 4(水)、11/16(月)、11/30(月)、12/17(木) 時間 52:00
実施科目 科 目 名 時間数 科 目 内 容 方  法
基調講義 3:15 ・テーマに関する基調講義 講  義
調査・研究 45:30 ・自治体の現状と課題
・政策形成論
・グループによる調査、研究、報告書作成
講  義
討  議
成果発表 3:15 ・研修成果の発表 発  表
講師 【基調講義】【成果発表】
 外部有識者
【調査・研究】
 研修所講師 本橋信行
 研修所講師 
テーマ 食品ロス対策を考える
テーマ趣旨
 日本の食品ロス量は年間600万tを超え、毎日10tトラック約1,700台分の食品を廃棄している。一方で、食料自給率(カロリーベース)は38%と低く、海外からの輸入に依存しており、また、7人に1人の子どもが食事に困っているという状況にある。さらには食品廃棄の結果、ごみ処理に多くのコストがかかり、可燃ごみが増えることによる環境への負荷も考えられるなど、食品ロスの削減は経済、倫理、環境面において喫緊に取り組むべき課題と言える。
 食品ロスの原因は、売れ残りや飲食店における食べ残しなど食品関連事業者に関するものと、手つかずの食品の廃棄など家庭に起因するものがあり、いずれも長年にわたる商習慣、食文化、消費者意識がその背景にあると言える。
 このような中、昨年「食品ロスの削減の推進に関する法律」が施行され、行政、事業者、消費者等の多様な主体が連携し、国民全体として食品ロスの削減を推進することが求められており、各自治体においても啓発・教育などの取組を進めているところである。
 本研修では、これらに関する調査研究を行い、住民や消費者への働きかけや、関係事業者との連携、自治体が主体となる取組等、食品ロス削減に向けた政策を提言する。
研修所メッセージ
・設定されたテーマに対して、約4か月にわたってグループで調査、研究を行い、政策を提言するゼミナール型の研修です。
・主な研修の流れとしては、自治体の置かれている現状と政策課題を分析し、そこから具体的な政策提言を行い、最後には報告書にまとめ上げます。
・研修初日は外部講師による基調講義を聴講します。最終日には、各市町村から聴講生を募集した公開形式の研究成果発表会を行い、外部講師から講評をいただきます。
・研修の進行状況により、研修生からの要望があり研修所が必要と認めた場合は、研修日程を追加する場合があります。
・「問題発見能力の向上」、「政策形成能力の向上」、「他団体の研修生との強い絆」など日常業務だけでは経験できない貴重なものを得ることができます。
参加した研修生の声
【令和元年度の研修テーマ】
働き方改革の推進に向けたICT技術の活用
【本科生の声】
・政策提案のプロセスを細やかに解説していただいたほか、議論が行き詰まった場面ではフォローしていただけたところが良かった。
・現状の把握や原因を掘り下げて政策につなげるプロセスは大変な作業だったが、今後の自分の役所人生の糧になると思う。
・テーマについての知識や問題意識を持つきっかけとしてだけでなく、意識の高いメンバーと協力して進められるので、横のつながりができたと感じている。
・非常に難しいテーマだった。時間が足りず、十分に検討できなかった。
【基調講義参加者の声】
・AI・RPAの基礎から、導入のメリット、デメリットがわかった。
・AIやRPAの本来の目的は、働き方改革や住民サービスの向上であるということが理解できた。
・業務の効率化だけではなく、その先にある質の向上を目標にしなければならないと再認識した。
【成果発表会参加者の声】
・現状、課題、目的、政策に至るプロセスが明快で、政策案についても実現可能性が高かったので非常に勉強になった。
・同じテーマでも両グループの視点や発表の違いがあり、大変得るところがあった。
・働き方改革が業務の質の向上、住民福祉の向上にあるという大前提をしっかり守っていた。
・現状とこれからのICT技術を取り巻く課題について、先進事例を交えて紹介してくださり、大変参考になった。
研修生用ページ(こちらをクリック)