ホーム > 研修紹介 > 平成31年度(2019年度) 研修概要と実績 > 立法法務 研修概要
自治体経営研修
立法法務
目標 ・研修テーマとして設定された、自治体が直面している重要な政策課題に関する知識やその課題解決のための政策形成と条例作成に関する知識の習得を図る。
・各種情報の収集、活用を行い、地域や組織に潜在する課題を発見し、条例により解決手段を具体化する能力の向上を図る。
・長期間に及ぶ他自治体職員との交流により、人的ネットワークの形成と、危機意識や改革意識の醸成を図る。
向上能力 政策形成、課題発見、情報収集・活用、課題解決、企画・政策立案、政策法務
対象 原則として在職5年以上の職員で、政策法務能力が必要とされる職員
研修日程 8/ 2(金)、 8/20(火)、 9/ 3(火)、 9/19(木)、 日数 8日
10/16(水)、11/ 1(金)、11/12(火)、12/12(木) 時間 52:00
実施科目 科 目 名 時間数 科 目 内 容 方  法
調査・研究 48:45 ・自治体の現状と課題
・政策法務論
・グループによる調査、研究、条例作成、報告書作成
講  義
討  議
成果発表 3:15 ・研修成果の発表 発  表
講師 元研修所特別講師 水越寿彦
研修所特別講師 川田誠
テーマ 子どもがいきいきと安心して健やかに育つまちの実現
テーマ趣旨
 日本の総人口の減少とともに生産年齢人口が減少している中、65歳以上の老年人口は増加している。このことは、2015年に働き手2.3人で1人の高齢者を扶養していたのものが、2060年には1.3人で1人の高齢者を扶養しなければならず、働き手1人に対する負担が増加していることを示している。
 このような状況下、14歳までの年少人口は減少しており、今後の日本社会を担う世代一人ひとりが背負う期待や役割が相対的に増大していくと云える。しかし、少子化や核家族の進行、地域コミュニティの希薄化により、児童虐待やいじめ等、子どもの人権侵害の深刻化など、子どもを取り巻く環境が大きく変化している。
 各自治体においては、保育施設の充実や母子保健業務の強化、子どもの学習支援や子ども食堂の運営への助成など、子どもの成育、生活環境の向上を図るため様々な事業を展開しているところである。
 そこで、すべての子どもたちが、その持った可能性を均しく発揮できるように、どのように社会全体で育てていくか、子どもの生活に密着した基礎自治体として目指すべき方向性を考え、効果的な施策を条例化することを検討していく。
研修所メッセージ
・設定されたテーマに対して、約4か月にわたってグループで調査、研究を行い、1つの条例を作成するゼミナール型の研修です。
・主な研修の流れとしては、自治体の置かれている現状と抱えている政策課題を分析し、そこから具体的な政策を考え、課題解決の手段としての条例を作成します。
・条例作成の過程では、立法目的、立法事実を明確にした上で条例の内容検討へと進み、法制実務の経験のある講師から整合性、適法性等の確認を受けて、条文を作り上げていきます。
・研修の進行状況により、研修生からの要望があり研修所が必要と認めた場合は、研修日程を追加する場合があります。
・「政策形成能力の向上」、「法務能力の向上」、「他団体の研修生との強い絆」など日常業務だけでは経験できない貴重なものを得ることができます。
・演習がメインの研修です。講師をアドバイザーとして、自分たちで進行方法を考え、調査、研究を進めていくため、プロジェクト管理の手法も身に付けることができます。
参加した研修生の声
【平成30年度の研修テーマ】
安全な自転車利用の実現
【本科生の声】
・自身の担当業務のテーマということもあり、考えや視点が凝り固まっている部分もあったので、担当外の方の意見はどれも新鮮な視点だった。
・条例を制定することは、現状把握から課題の検討等、様々なプロセスを踏む必要があることを認識した。
・受講前は条例の細かい文言の違いや主語の違い等を意識していなかったが、その違いに自治体が伝えたい内容を読み取れることを学んだ。
・非常に中身の濃い、実務に活かせる研修だったので、参加できて良かった。
【成果発表会参加者の声】
・何度も議論を重ね上げてきただけあって、その主張には説得力があり、はたして自身が同じ立場であったらあれほど堂々とプレゼンテーションできるだろうかという気持ちになるほどだった。
・条例の制定に至るまで、その必要プロセスがどちらのグループも明確でわかりやすく、発表を聞くだけでも十分考え方を習得できたように感じる。
・条例案と条例が表現しようとしている意図をプレゼンテーション資料で表現する試みが、大変面白く感じた。
・今回、初めて成果発表会を聴講したが、研修の回数も限られているなか、条例の内容がかなり詳細に練られており、非常におもしろく聞けた。
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