ホーム > 研修紹介 > 平成30年度 研修概要と実績 > 立法法務 研修概要
自治体経営研修
立法法務
目標 ・研修テーマとして設定された、自治体が直面している重要な政策課題に関する知識やその課題解決のための政策形成と条例作成に関する知識の習得を図る。
・各種情報の収集、活用を行い、地域や組織に潜在する課題を発見し、条例により解決手段を具体化する能力の向上を図る。
・長期間に及ぶ他自治体職員との交流により、人的ネットワークの形成と、危機意識や改革意識の醸成を図る。
向上能力 政策形成、課題発見、情報収集・活用、課題解決、企画・政策立案、政策法務
対象 原則として在職5年以上の職員で、政策法務能力が必要とされる職員
研修日程 8/10(金)、 8/20(月)、 9/ 3(月)、 9/19(水)、 日数 8日
10/16(火)、10/31(水)、11/ 9(金)、12/13(木) 時間 52:00
実施科目 科 目 名 時間数 科 目 内 容 方  法
調査・研究 48:45 ・自治体の現状と課題
・政策法務論
・グループによる調査、研究、条例作成、報告書作成
講  義
討  議
成果発表 3:15 ・研修成果の発表 発  表
講師 研修所特別講師 水越寿彦 西川昌彦
テーマ 安全な自転車利用の実現
テーマ趣旨
 近年、自転車に対する新たなニーズが高まっている。健康意識や環境意識の高まり、災害時やコンパクトシティ政策における利便性等、自転車の有用性が見直され、利用者増加に繋がっており、国や自治体も自転車利用を促進している。
 この様な状況下で、自転車利用が増加傾向にある一方、自転車関連の交通事故割合が増加しており、交通ルール違反やマナーの悪さなどが、その原因としてクローズアップされている。国や自治体では、自転車利用促進のため、新たなルール作りや道路等の環境整備を進めてはいるが、未だ安全な利用が徹底されているとは言い難い状況にある。
 自転車は、子どもから高齢者まで誰でも気軽に利用でき、様々な面で有用な乗り物である。自治体としては、自転車利用者はもちろん、歩行者等の安全も確保しながら、適正な自転車の利用環境を整える必要がある。
 この研修では、自転車の安全な利用を徹底するために、基礎自治体としての効果的な施策を検討し、具体化するための条例づくりに取り組んでいく。
研修所メッセージ
・設定されたテーマに対して、約4か月にわたってグループで調査、研究を行い、1つの条例を作成するゼミナール型の研修です。
・主な研修の流れとしては、自治体の置かれている現状と抱えている政策課題を分析し、そこから具体的な政策を考え、課題解決の手段としての条例を作成します。
・条例作成の過程では、立法目的、立法事実を明確にした上で条例の内容検討へと進み、法制実務の経験のある講師から整合性、適法性等の確認を受けて、条文を作り上げていきます。
・研修の進行状況により、研修生からの要望があり研修所が必要と認めた場合は、研修日程を追加する場合があります。
・「政策形成能力の向上」、「法務能力の向上」、「他団体の研修生との強い絆」など日常業務だけでは経験できない貴重なものを得ることができます。
・演習がメインの研修です。講師をアドバイザーとして、自分たちで進行方法を考え、調査、研究を進めていくため、プロジェクト管理の手法も身に付けることができます。
平成29年度の成果について
データに基づき、大規模な災害発生した際、公助には限界があることを認識するとともに災害時における過去の取り組みなどから、自助・共助・公助それぞれで支えあうことが重要であると認識し、次の2つの条例案が提案されました。

@T市みんなで支え合う防災条例
Aオールしんたまで取り組む防災・減災を推進する条例

住民、事業者、自主防災組織、行政に加え、実施主体を学校、研究機関(大学)、防災関係機関に広げ、自主防災組織によるリスク情報把握や訓練・知識の普及、防災活動の実施等を定め、既存組織を活用して住民に防災意識を浸透するきっかけとなる条例案です。
(※研修結果をまとめた報告書はこちらからご覧いただけます。)
研修所メッセージ
【平成29年度の研修テーマ】地域で支えあう災害対策
【本科生の声】
・他の自治体の取組のニュースや記事にとても敏感になるようになった。法的な文章力などの能力ももっと磨かなければと、意識の啓発にもつながったように思う。
・参考として先進他自治体の条例を見ているときに、同じような内容でも、読み込めば読み込むほど、それぞれの言葉に自治体の意図が込められていると分かってきて、条例に対する見方が変わった。
・今まで自分の自治体で条例や規則の制定・改正があった際も、特に気にすることはなかったが、今回の研修によって、条例制定のプロセスを学べたので、今まで以上にアンテナを高くできると思った。
・思っていたよりも、ハードでやることが多い研修だった。その分、身についたものも多いので、今後の業務に活かしていきたい。
【成果発表会参加者の声】
・長期間にわたる研修を通じて、立法法務の能力向上とともに、プレゼン力の向上、他自治体の職員との関係構築等、多くの効果が期待できると思った。
・どちらのグループも丁寧に作られており、分かりやすく勉強になった。研修して発表する機会はなかなかないと思うので、貴重な研修だと思う。
・研修生全員が長期間にわたり真剣に取り組んできたことが伝える発表で感動し、もっと多くの人に聞いていただきたいと思った。
・防災条例で共助等を重視していることは、タイムリーで題材としてはよかった。今後も先進市における題材を取り上げていくとよいと思う。
研修生用ページ
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