ホーム > 研修紹介 > 平成30年度 研修概要と実績 > 政策課題研究 研修概要
自治体経営研修
政策課題研究
目標 ・研修テーマとして設定された、自治体が直面している重要な政策課題に関する知識の習得を図る。
・各種情報の収集、活用を行い、地域や組織に潜在する課題を発見し、政策として具体化する能力の向上を図る。
・長期間に及ぶ他自治体職員との交流により、人的ネットワークの形成と、危機意識や改革意識の醸成を図る。
向上能力 政策形成、課題発見、情報収集・活用、課題解決、企画・政策立案
対象 原則として在職5年以上の職員で、政策形成能力が必要とされる職員
研修日程 9/ 7(金)、 9/21(金)、10/ 3(水)、10/22(月)、 日数 8日
11/ 6(火)、11/16(金)、12/ 3(月)、12/21(金) 時間 52:00
実施科目 科 目 名 時間数 科 目 内 容 方  法
基調講義 3:15 ・テーマに関する基調講義 講  義
調査・研究 45:30 ・自治体の現状と課題
・政策形成論
・グループによる調査、研究、報告書作成
講  義
討  議
成果発表 3:15 ・研修成果の発表 発  表
講師 【基調講義】【成果発表】
 外部有識者
【調査・研究】
 研修所特別講師 西川昌彦 野島憲一
テーマ これからの地域と高齢者との関わりを考える
テーマ趣旨
 多摩地域の各自治体の高齢化率は大幅に上昇しており、高齢化の進捗が顕著となっている。人口減少社会において総人口に占める高齢化率の上昇は、地域の担い手となるべき若年人口比率の減少を示唆するものでもある。その状況下で、生活環境やライフステージの変化等によって、社会とのつながりが希薄になったり欠けたりする高齢者が増えていくとすれば、将来的に地域での支えあいが困難になる可能性は高く、自治体にとって由々しき事態となることが予想される。
 一方で、自らの経験や知識を活かし、高い意識と情熱を持って積極的に社会参加をする高齢者が多く存在することも事実である。高齢者を地域社会の中で「支えられる側」としてのみならず、様々な場面で「社会的役割を担う側」として捉え、社会への参画を後押しするために、自治体はどのようなことができるだろうか。
 こうした視点から、本研修では、多摩地域の各自治体が直面する超高齢社会についての調査研究を行い、世代を超えて地域で支えあう社会に向けた政策を提言する。
研修所メッセージ
・設定されたテーマに対して、約4か月にわたってグループで調査、研究を行い、政策を提言するゼミナール型の研修です。
・主な研修の流れとしては、自治体の置かれている現状と政策課題を分析し、そこから具体的な政策提言を行い、最後には報告書にまとめ上げます。
・研修初日は外部講師による基調講義を聴講します。最終日には、各市町村から聴講生を募集した公開形式の研究成果発表会を行い、外部講師から講評をいただきます。
・研修の進行状況により、研修生からの要望があり研修所が必要と認めた場合は、研修日程を追加する場合があります。
・「問題発見能力の向上」、「政策形成能力の向上」、「他団体の研修生との強い絆」など日常業務だけでは経験できない貴重なものを得ることができます。
平成29年度の成果について
データに基づき、多摩地域に対して若者を中心に認知度が低いこと、待機児童対策に留まらない子育て支援が必要であると認識し、次の2つの政策案が企画されました。

@SNSを活用した地域PR
行政で行う広報のもと、「#あったま」(@多摩・あっ!多摩!をイメージ)とハッシュタグ付きで写真を投稿。情報の集約・拡散・検索を容易にし、地域ブランド力の向上、地域への愛着の醸成を図る。観光施策としても活用できる。
A新しい子ども食堂「あったま食堂」(あったまは、あったかい、集まれる、多摩をイメージ)
利用者制限なし。シャッター街の空き店舗を行政が借上げ・改修、運営・人材確保は委託で、日常的な食事・勉強・遊びを提供。食材はフードバンク、収入源はクラウドファンディングを活用する。子育て世代の負担軽減、食育、地域食材の消費拡大、店舗所有者の収入増、異世代間の交流など、多様なまちの活性化が見込まれる。

(※研修結果をまとめた報告書はこちらからご覧いただけます。)
参加した研修生の声
【平成29年度の研修テーマ】地域の財産を活用したまちの活性化を考える
【本科生の声】
・最初にフィールドワークを行って地域の実情・実例に多く触れられたので、その後の調査に役立った。
・抽象的なテーマを具体的な内容に落とし込み、議論していく過程は今後の仕事で非常に役に立ちそうだ。
・日頃は政策に関わることがないので、自分自身の成長につながると思った。同世代の方も多く、楽しく取り組むことができた。
・テーマの設定が大きすぎて絞るのが難しく、時間が足りなくなった。

【成果発表会参加者の声】
・行政の視点ではなく、民間(外から)の視点での講評は貴重な意見で、今後もこのような形で意見をいただく機会が必要だと思う。
・行政区域で区切るのではなく、多摩地域を一つに見る視点が市民の福祉の向上、コスト削減、相乗効果を生むという点が大変勉強になった。
・聴講して、多摩地域の認知度について改めて危機感を持った。
・研修プログラムなので、成果物としての政策のプレゼンだけでなく、“遠回り”の部分も見せるセッションがあっても良いのではないでしょうか。
研修生用ページ
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