ホーム > 研修紹介 > 令和3年度 研修概要と実績 > 立法法務 研修概要
自治体経営研修
立法法務
目標 ・研修テーマとして設定された、自治体が直面している重要な政策課題に関する知識やその課題解決のための政策形成と条例作成に関する知識の習得を図る。
・各種情報の収集、活用を行い、地域や組織に潜在する課題を発見し、条例により解決手段を具体化する能力の向上を図る。
・長期間に及ぶ他自治体職員との交流により、人的ネットワークの形成と、危機意識や改革意識の醸成を図る。
向上能力 知識・技術、政策立案
対象 原則として在職5年以上の職員で、政策法務能力が必要とされる職員
研修日程 8/10(火)、 8/24(火)、 9/10(金)、 9/21(火)、 日数 8日
10/11(月)、10/29(金)、11/12(金)、12/ 9(木) 時間 52:00
実施科目 科 目 名 時間数 科 目 内 容 方  法
調査・研究 48:45 ・自治体の現状と課題
・政策法務論
・グループによる調査、研究、条例作成、報告書作成
講  義
討  議
成果発表 3:15 ・研修成果の発表 発  表
講師 研修所講師 西川昌彦 川田誠
テーマ 地域コミュニティの活性化の推進により、住民が安心して快適に暮らせるまちの実現
テーマ趣旨
 少子超高齢・人口減少社会が進む中、住民が将来にわたって安心して快適に住み続けられるまちづくりを推進するため、自治会・町内会をはじめ、NPO、ボランティア、事業者等の多様な主体が互いの特性や立場を尊重しながら、共通する地域課題の解決に向けて協働する地域コミュニティへの期待は大きい。この地域コミュニティの活動は、住民相互の連帯意識を基礎として、防犯や防災活動、子育て世帯や高齢者世帯に対する日常生活での助け合い、その他地域における様々な調整などの機能を担い、まちの発展を促進してきた。
 しかし、住民の流動化や生活様式の変化、超高齢・人口減少などにより、多くの市町村でコミュニティへの関心が薄れ、さらに地域活動に参加する住民の減少や住民相互のつながりの希薄化を生じさせ、その機能を弱体化させている。
 一方、近年、全国に相次いで発生した地震や水害などの激甚災害は、地域コミュニティの機能の重要性を多くの人が認識し、再考するきっかけとなったことは論をまたない。
 このような中、地域コミュニティの活動のあり方を見直し、地域で支え合う仕組みづくりを再構築するための論議は、各方面で続いているところである。
 そこで、本研修では、地域コミュニティの活性化の推進について、地域住民、自治会・町内会、地域団体、事業者等が果たしてきた役割等を改めて確認するとともに、施策の基本となる事項等を定めることにより、良好で健全な地域社会の維持と新たな形成に資するための条例案づくりに取り組んでいく。
研修所メッセージ
・設定されたテーマに対して、約4か月にわたってグループで調査、研究を行い、1つの条例を作成するゼミナール型の研修です。
・主な研修の流れとしては、自治体の置かれている現状と抱えている政策課題を分析し、そこから具体的な政策を考え、課題解決の手段としての条例を作成します。
・条例作成の過程では、立法目的、立法事実を明確にした上で条例の内容検討へと進み、法制実務の経験のある講師から整合性、適法性等の確認を受けて、条文を作り上げていきます。
・研修の進行状況により、研修生からの要望があり研修所が必要と認めた場合は、研修日程を追加する場合があります。
・「政策形成能力の向上」、「法務能力の向上」、「他団体の研修生との強い絆」など日常業務だけでは経験できない貴重なものを得ることができます。
・演習がメインの研修です。講師をアドバイザーとして、自分たちで進行方法を考え、調査、研究を進めていくため、プロジェクト管理の手法も身に付けることができます。
参加した研修生の声
 
【令和2年度の研修テーマ】
認知症の人や家族が安心して暮らせるまちの実現
【本科生の声】
・条例に対する気持ちや向き合い方に変化がありました。自分の市の条例への関心が高まりました。
・条例作成の過程を学べたこと、またそれを期日までにどう協力して進めていくかを考えてうまくできたこと、この2点が良かったと思います。
・他の自治体の同年代の職員と4カ月間継続的に討論ができたのは、良い意味で刺激になりました。お互いの意見を擦り合わせてブラッシュアップしていくことの難しさと面白さを経験できました。
【成果発表会参加者の声】
・若手職員が4カ月でこれだけの条例を策定し、発表までこぎつけたことは、講師の指導はもとより、研修生がとにかくグループ一丸となり、最後まで成し遂げたことに感銘を受けました。
・複数回の研修を経た上でのグループ発表という形式は、立法法務に限らず非常に研修生の学びの機会として有効であると感じました。
・両グループとも、現に課題となっているテーマに対してよく研究し、条例策定に結び付けていると思いました。